不動産マメ知識 その12

不動産マメ知識 その12


所有者不明土地関連法案が成立



平成29年度の国土交通省の調査によれば、所有者不明土地は全国土のおよそ22%に達しています。

高齢化社会の進展等により、この数は今後さらに増加することが予想され、地域経済への影響が深刻化するおそれがあります。

法務省は問題解決に向けた議論を進め、去る4月21日、民法や不動産登記法等の一部改正案が今通常国会で成立しました。


今回の法案は、「所有者不明土地の発生予防」と所有者不明土地の利用円滑化」という2つのアプローチがあります。



登記の義務化で所有者不明土地の発生を予防



調査によれば、所有者不明土地の発生原因の3分の2は相続登記の未了によるものです。

相続によって実際の所有者が変わっているにもかかわらず、現状では登記が義務ではないため、土地名義が被相続人のままになっていることが多いのです。


実際の所有者がすぐに見つかれば問題ありませんが、相続から時間が経過しているような場合には、所有者の探索が容易ではなく、所有者不明状態になってしまします。


今回の法案では、現在任意である相続登記が義務化されます。不動産を取得した相続人は、取得を知った日から3年以内に登記申請をしなければなりません。




ただ、登記の意思があっても、戸籍等の資料が収集できなかったり、相続人を確定できなかったりして、すぐに本登記できないケースがあります。


こうした事情に配慮して、相続人は「自分は法定相続人の一人である」ということを登記所に申し出ることができます。(相続人申告登記


この制度は相続人が単独でかつ最低限の添付資料で申請することができ、これにより相続登記の申請義務を簡易に履行することができます。


※法の施行は一部を除き公布後2年以内。今後の政省令等でさらに詳細な運用が規定される予定



次回の”不動産マメ知識”は「住所変更登記」と「国庫帰属制度」についてです。

(Y.K)

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